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   GMが欧州工場封鎖や賃下げ攻撃「解雇撤回へ国超え、連携」
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 経営者側が人員削減や労働時間延長、賃金切り下げを求めているドイツ
の自動車産業で、労資交渉がヤマ場を迎えています。オペルでは、親会社
の米系自動車大手GM(ゼネラル・モーターズ)が工場を賃金の安い東欧
に移し、これまでの工場では欧州規模で人員削減しようと計画。これに対
し労働者は国の枠を超えで連携を強めています。フォルクスワーゲンでは
11日に労働者が警告ストを実施。職場確保の道を勝ちとっています。 
 GMは、欧州の子会社オペル(ドイツ)、サープ(スウェーデン)など
の従業員六万二千人のうち一万二千人を削減。工場閉鎖などを進めていま
す。欧州各地の子会社に労働条件の改悪、賃下げを競わせた上で具体的な
削減工場を決めようとしています。ドイツでは、オペルがリユッセルズハ
イムで二万人、ボッフムで一万人の従業員を解雇していますが、約七千人
の解雇が懸念されています。
 年に自動車十万台を生産するラインをボッフムからポーランドに移転す
る計画について南ドイツ新聞十三日付は、「プッシュ米大統領を全面支持
しているGMがドイツのイラク戦争反対政策に報復しポーランドを支援す
GM子会社の労働者同士が団結してたたかおうという動きが出ています。
ドイツのオペルと同じく、大量解雇が確実視されるスウェーデンのサープ
などと連携し、欧州のGM子会社の全事業所評議会が集まり意見交換する
会合がフランクフルトで十四日に開催されました。
 一方、12日に3回目の労資交渉を終えたフォルクスワーゲンでは、労
働者側が会社側に交渉中の労働協約に職場保障問題を入れさせることに成
功し、職場保障への道を勝ち取りました。会社側は2011年までに人件
費の30%削減、20億 ユーロのコスト削減を求め、2年間の賃金凍結など
を主張しています。これに対し金属産業労組(IGメタル)と事業所評議
会は、4%の賃上げと、旧西独六工場十万三千人の職場確保を要求してい
ます。                        赤旗 10/16


                        赤旗 11/2

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