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      総合学科・普通科における商業教育のあり方の研究が必要 
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 石川県は加賀・小松、金沢、能登半島の3学区に分かれていますが、最近、特に能登
半島に少子化が進み、約20校あるうち数校を残して学年2学級がやっと成立しており
ます。各高校は「特色ある学校つくり」(選択コース制、中高一貫教育、学科、イベン
ト等)をせよとの掛け声に多大な労力、時間をかけましたが、人口が増えるどころか減
少しております。生徒確保に、ないパイを奪い合っているようです。
 来年度から県内学区が廃止されます。高校の統廃合も地域事情がからむと暗礁に乗り
上げます。全県一学区にして自然淘汰を待つようにも見えます。
 本県では、七尾地区の商工農3校を合わせて1つの総合学科に統合。都市周辺校の総
合学科化(学力遅進者の選択肢の増?)が行われました。今まで4校あった独立商業高
校が、廃止1校、統合1校で2校なくなり2校となりました。伝統と活力ある七尾商業
の統合には淋しさがあります。
 県内の総合学科化において、商業科目の設置はありますがどの学校も2年次からの選
択で授業内容の高度化は無理なようです(検定1級取得以上)。教員についてはそれな
りに選択者が多く各校3〜5名の配置があります(講師も各校1名含みます)。
 私見ですが、商業教育は周辺校においては熟練を要する科目にとどめ、高学歴社会の
現在、進学させて実施すればいかかでしょうか。現に、教え子の中には、商業高校経由
短大・大学卒で地元に帰り自己のキャリアを満足させ、経済界に活躍している生徒を多
く見ます。現状の高卒では資格を多数持っても就職の門戸は狭いようです。高学歴社会
の中の商業教育を一考しなければならない時期が来ていると思います。時代が変化して
います。高校段階での商業教育の専門性(商業高校)と総合学科・普通科による商業教
育のあり方の研究が必要な時期にきているようです。石川だけでしようか?                                 (私立高校講師 島出裕正)
                               (私立高校講師)

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