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    在日の歴史を教える副読本  民団、来年6月発刊 

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 在日韓国・朝鮮人のl00年の歴史を知ってもらおうと、在日
大韓民国民団(民団)が、高校生向け副読本「在日コリアンの歴
史教科書」を来年6月に発刊する。民族学校で使うほか、日本の
学校へも贈り、外国人を理解する手がかりにしでもらう。韓国で
も翻訳版を出す予定。
 1905年、日本は当時の大韓帝国を保護国にし、10年に韓
国を併合した。植民地政策を進めた結果、在日一世の多くは動員
されたり、自ら渡ったりして日本に来た。だが、在日韓国・朝鮮
人の歴史について日本の教科書にはほとんど記述がない。在日の
若い世代も、知らない人が増えでいるという。
 民団がつくる「教科書」では、在日がどのように生まれ、太平
洋戦争をへて日本にどう定住し、外国人登録証の指紋押捺や就職
などの差別とどう闘ったかを記述する。プロレスの力道山やブロ
野球の張本勲氏らの活躍、梁石日(ヤンソギル)氏、柳美里(ユウミリ)
氏の新しい文学、キムチや焼き肉の普及にも光を当てる。
 編集に携わる朴一(パクイル)・大阪市立大大学院教授は、「日本
人が最も身近な外国人の歴史を知ることは、多民族共生の実現に
大きく役立つはず」と語る。執筆者は妻徳側(カンドクサン)滋賀県
立大名誉教授、金敬徳(キムキョドク)弁護士、ルポライター姜誠
(カンソン)氏ら。   
 執筆者らが12月11日まで、大阪で連続講座を開く。詳しい
日程は民団大阪府地方本部(06-6371-7331)へ

                        朝日 11/28

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